伐根(抜根)とは切り株を根ごと取り除く作業のことで、木の大きさや本数、作業の難易度などで業者に依頼した際の費用は大きく変動します。
この記事では、自分で伐根を行う方法や伐根費用の相場について解説し、費用を抑えるコツや注意点をご紹介します。

伐根(抜根)をしないとどうなる?
切り株が残っていると、景観を損ねるだけでなく、以下のような問題も生じます。
- 害虫の発生
切り株は湿気やすくシロアリが発生する原因になる上、スズメバチやゴキブリ・ネズミなどの住処になることがあります - 植物の生育阻害
切り株の周りに新しい植物を植えても根が邪魔をしてうまく育たないことがあったり、切り株から新たな芽が出てきて繁殖してしまうことがあります - つまずく危険
切り株につまずいて転倒したり、切り株の尖った部分でケガをしてしまうことがあるため、特に小さな子どもや高齢者がいる場合は要注意です - 建物の劣化
特に建物の基礎部分に近い切り株が腐るとそこが空洞になり、地盤沈下の原因となり悪影響を与えることがあります
自分で伐根する方法
伐根を自分で行う方法は、切り株の大きさ・状態・周囲の状況によって異なりますが、小さな切り株や周囲に障害物が多い場合は手作業で行います。
伐根する前に切り株を枯らす場合と枯らさない場合がありますが、枯らした方が根の力が弱まって抜きやすくなります。ドリルで切断面や側面に穴をあけて除草剤を入れてビニールなどで覆っておくと数か月程度、黒いシートで遮光すると約1年で枯れていきます。
準備する道具
- ノコギリ(替え刃式で目の細かいもの)
- チェーンソー
- クワ・バール
- スコップ・シャベル
- 軍手
手順
- 切り株の周りの土を掘り起こし、根を露出させます。
- ノコギリやチェーンソーで根を切り離します。
- 切り株を揺さぶりながらできるだけ土を落とし、クワやシャベルで根を掘り起こします。
- 切り株を取り除き、穴を埋め戻します。
注意点
慣れない作業でのケガに注意!
伐根作業は重労働であり疲れてきた時にうっかりシャベルを足の上に落としたり、ノコギリで指を切ったりなどケガをしやすくなるので、何かあった時のためにもできれば2人以上で作業するのが良いですし、1人でやる場合は休憩を適宜取りながら行いましょう。
伐根した木の処分方法を調べておく
自治体にもよりますが、一般的に枝葉や細い枝などは一般ごみとして処分してくれても幹や根などは粗大ごみとして扱われる場合が多いため、あらかじめ自治体に処分方法や費用を問い合わせておきましょう。
切り株は大きくなるほど重くなり、重機を使用しないと抜けないこともあるので、自分で伐根する際は無理のない範囲で行い、配管に絡んでいたりして自分では難しそうだと感じたら専門業者に任せましょう。

伐根費用の内訳と相場について
伐根費用の内訳
伐根費用は、主に幹の直径、根の張り具合、作業方法によって変動します。
- 幹の直径: 一般的に幹が太いほど費用は高くなります。
- 根の張り具合: 根が深く広く張っているほど費用は高くなります。
- 作業方法:重機を使用したり、使用期間が長くなる場合は高額になります。
さらに根が建物や配管に絡まっている場合、特殊な技術や機材が必要となるため、費用が加算されたり、断られたりすることがあります。
その他の伐根にかかる費用の内訳としては以下のようなものがあ挙げられます。
- 伐採費用: 伐根と合わせて伐採を行う場合、別途費用がかかります
- 抜根後の処理: 抜根後の整地作業が必要な場合、別途費用がかかります
- 運搬・処分費用: 伐採した木や根の運搬・処分費用がかかります
- 出張費:距離に応じて別途費用がかかる場合があります
業者によって見積にどこまで含まれるかは異なるので、内訳を理解した上でしっかり費用を確認して依頼すると、思わぬ追加料金の発生に戸惑うことはないでしょう。
伐根費用の相場
樹木1本あたりの伐根費用の相場は、以下の通りです。
幹の直径 | 目安 |
---|---|
15㎝未満 | ㎝3,000円~5,000円 |
15~30㎝ | 5,000円~10,000円 |
30㎝以上 | 10,000円~20,000円。 |
これらは、あくまで目安であり、木の種類や周りの状況によって費用は変動するので、業者に現地調査してもらって見積もりを取りましょう。
伐根費用を安く抑えるコツ

業者に伐根を依頼する際の費用を安く抑えるためにいくつかの方法があります。
依頼範囲を決める
できる範囲の作業を先に行い、手に負えない部分だけ業者に依頼することで費用を抑えることができます。
例えば、伐根する切り株が複数ある場合は、小さなものは前述のように自分で伐根すると費用を抑えることができます。
相見積もりをとる
見積もりを取る際には、口コミ・作業内容・費用・保証内容などをしっかりと確認し、最低でも3社以上の複数業者を比較検討することで、価格競争を促すことで、より良い業者を選べます。
見積を依頼する際は最低でも以下の点について伝えましょう。
- 希望日時
- 伐根する木の種類と大きさ: 木の種類、高さ、幹の太さ
- 伐根する場所の状況: 周囲の状況(建物、障害物、通路の有無など)、あれば写真や図面を提出
見積時には以下を必ず確認しましょう。
- 連絡先: 担当者の連絡先
- 見積もり金額: 伐根費用、処分費用、諸経費などの内訳
- 作業内容: 具体的にどのような作業を行うのか、重機を使用するか
- 作業期間
- 保証内容: 伐根後の保証内容(枯れ保証など)
- 追加料金の有無: どのような場合に発生するか
- 業者の実績や評判: 口コミサイトやホームページなどで確認
時期を選ぶ
繁忙期(台風後など)は依頼が殺到し、費用が高くなる傾向にあるので、台風の来る季節以外に依頼することで費用を抑えることができる場合があります。
まとめ
この記事では伐根と業者に依頼する際の見積もりのコツについてお伝えしました。
- 伐根費用は、木の大きさや状態、作業方法により変動する
- 自分でできる範囲の作業を行い、時期を選んで相見積もりを取ると安くなる
こちらの記事が庭造りのお役に立てれば幸いです!