剪定・伐採は景観を保つだけでなく、樹木の健康維持や安全のためにも欠かせない作業ですが、業者選びを間違えると、高額な費用を請求されたり、大切な庭木を傷つけられたり、近隣トラブルに発展したりする可能性もあります
この記事では、剪定・伐採業者選びで失敗しないポイントについて、業者の探し方・見積もりのチェック・契約時の注意点まで、解説しますので、安心して任せられる業者を見つける参考にしてくださいね。
どのような場合に業者に依頼する?
どのような場合に業者に依頼すべきか目安を以下に示しました。
業者への依頼が必要な時
作業に危険が伴ったり技術が必要である
3mを超えるような高木、建物や電線の近くにある木、傾斜地や狭い場所での作業のように危険が伴う場合や専門的な技術・機材(クレーン、高所作業車など)が必要な場合は、プロの業者に任せるのが安全です。
特に、特殊伐採と呼ばれるような難易度の高い作業は専門知識が不可欠で、自分で無理に行うと、事故や怪我につながる恐れがあります。
専門知識が必要である
剪定は、見た目を整えるだけでなく、樹木の成長や健康を左右するため、樹木の種類や状態に合わせた知識と技術がなければ、かえって木を弱らせてしまうことがあり、伐採も道具の扱いや手順など正しい知識と技術がないまま行うと命の危険すらあります。
絶対に枯れさせたくない大切な樹木や扱いの難しい樹木の場合は、プロの業者に任せたほうが安心かもしれません。
時間と労力をかけたくない
剪定や伐採は、想像以上に時間と体力を使う作業であり、必要な道具の準備も必要ですが、プロの業者に依頼すれば効率的かつ質の高い仕上がりを期待できます 。
放置したり、業者選びを失敗すると…
庭木の手入れを怠ったり、不適切な業者を選ぶことで、様々な問題が発生する可能性があります。
近隣トラブル
伸びすぎた枝が隣の敷地に入る越境、落ち葉や落果、日照の阻害、隣家の壁や車への損傷などから近隣との関係悪化につながり、特に空き家の場合、所有者が気づかないうちに迷惑をかけていて行政指導や訴訟に発展する可能性もあります。
安全上の問題
枯れ枝の落下、ハチやシロアリなどの害虫の発生、切り株や根によるつまずき、枯れ木の火災リスク、台風による倒木のリスクなど、放置された庭木は危険の元ですし、成長した根による基礎や配管へのダメージなどが考えられます。
金銭的リスク
悪徳業者による不明瞭な見積もりによる高額請求、不要な作業の追加、質の低い作業のやり直し費用、発生した損害の補償費用など、かえって高くつくことがあります。
庭の手入れを怠るリスクは、単なる見た目の問題にとどまらず、近隣との関係性、庭の安全性、そして経済的な負担にも直結するため、予めプロの業者による適切な管理を行う方が結果的にコストとストレスを軽減できると言えるでしょう。
業者の種類と専門分野
剪定・伐採業者にはそれぞれ得意分野や特徴が異なるので、依頼内容に合わせた適切な業者を選びが重要です。
植木屋・造園業者・庭師
庭木の手入れ全般の専門家で、剪定による樹形の調整、庭全体の美観維持、樹木の健康管理を得意としており、植物に関する深い知識や専門資格を持つ職人が多く在籍し、長期的な視点での庭づくりや管理を任せられます。
質の高い仕上がりを求める場合や、大切な庭木の手入れに適していますが、専門性が高い分、費用はやや高めになる傾向があります。
伐採業者・林業
木を切り倒す伐採を専門とし、特に高木や危険な場所にある木の伐採、重機を使った作業などに長けており、特殊伐採の技術を持つ業者もいます。
便利屋・何でも屋
日常の様々な困りごとに対応する業者で、簡単な枝切りや草むしりなども請け負いますが、庭木の専門知識は植木屋ほどではなく、複雑な剪定や危険な作業には不向きかもしれませんが、その分費用は比較的安価なことが多いです。
ちょっとした手入れや他の家事代行などと合わせて依頼したい場合におすすめです。
シルバー人材センター
定年退職した高齢者が登録している、地域の仕事を受託する公益法人なので、費用を抑えられる点が最大のメリットですが、作業者のスキルにばらつきがあったり、高木や危険な作業は扱えなかったりする場合があるので、簡単な手入れや草むしりなどに適しています。
土建業・解体業
建設や解体工事の際に支障となる木を伐採するケースもありますが、木の専門家というよりは、障害物除去が主な目的のため、樹木の健康や美観への配慮は植木屋に劣る可能性があります。
ガーデニング会社
庭全体のデザインや草花の植栽計画などを中心に行う会社です。剪定も行いますが、高木や専門的な剪定は対応外の場合があります。
業者の種類 | 主な作業内容 | 強み | 弱み・注意点 | 費用感 |
植木屋 造園業者 庭師 |
剪定、刈り込み、庭全体の管理、植栽、病害虫対策、庭づくり | 専門知識豊富、樹木の健康・美観重視、長期的な管理、資格保有者多い | 費用が比較的高め | やや高め |
伐採業者 林業 |
木の伐採、抜根、高木・危険木の処理、特殊伐採 | 伐採専門、高所・難所作業対応、安全対策 | 剪定の美観や樹木への配慮は植木屋に劣る可能性 | 中〜高め |
便利屋 何でも屋 |
簡単な剪定、枝切り、草むしり、その他家事代行など | 費用が比較的安い、他の作業も依頼可能 | 専門知識・技術は限定的、複雑・危険な作業は不向き | 安め |
シルバー人材センター | 簡単な剪定、草むしり、清掃など | 費用が非常に安い | スキルにばらつき、高木・危険作業不可の場合あり | 非常に安め |
土建業 解体業 |
工事に伴う伐採(障害物除去) | 重機扱いに慣れている | 樹木の専門知識、美観への配慮は限定的 | 変動 |
ガーデニング会社 | 庭のデザイン、草花中心の植栽、簡単な剪定 | デザイン性、草花に詳しい | 高木や専門的な剪定は不得意な場合あり | 変動 |
このように、業者によって得意な作業や専門性が大きく異なるので、例えば大切な松の木の繊細な手入れを便利屋に頼んだり、危険な高木の伐採をガーデニング会社に依頼したりすると、満足のいく結果が得られなかったりする可能性があります。
まずは「何を依頼したいのか」(簡単な片付けか、美しい剪定か、危険な木の除去かなど)を明確にし、それに最も適したカテゴリーの業者を選ぶことが重要です。
おすすめの剪定・伐採業者4社をご紹介
次のご紹介する業者はどこも見積無料なので相談だけでも気軽にしてみてくださいね!
伐採グループ
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難易度の高い伐採から外構工事までお庭の困りごとを土日祝日も駆けつけ解決してくれる伐採グループは、高品質なのに低価格なサービスが特徴で、丁寧で誠実な顧客対応も好評のようです。
<伐採グループの詳細はコチラ>
<公式サイトはコチラ>
伐採110番
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全国に加盟店があるので全国どこでも対応可能で、伐採以外にも多様なサービスを展開している伐採110番は、累計問い合わせ数500万件以上の実績もあり、大切なお庭を安心して任せられる業者といえるでしょう。
<伐採110番の詳細はコチラ>
<公式サイトはコチラ>
お庭マスター
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全国にどこよりも多数の拠点を持つことで、全国どこでもお庭の困りごとを迅速対応・低価格を実現しているお庭マスターは、珍しい初回限定割引が魅力です。
<お庭マスターの詳細はコチラ>
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庭革命
首都圏(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県)で確かな技術力と手頃な価格をお求めなら良口コミが多数ある庭革命が断然おすすめ!見積依頼はWEB上から10秒で簡単申し込みできて丁寧誠実な接客も高評価です。
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優良業者の探し方
他の業者も探したい場合は次のように探すとよいでしょう。
オンラインでの探し方
- 検索エンジン (Google, Yahoo)
「剪定 業者 (地域名)」「伐採 費用 (地域名)」「植木屋 (地域名) 見積もり」といったキーワードで検索してみましょう - Google マップ
「造園業者」や「植木屋」で地域を検索すると、業者の場所・連絡先・利用者の口コミなどが表示され、近い業者を探すのに便利です - 口コミサイト・SNS
専門の口コミサイトや、Google マップのレビュー、各種SNS(Facebook, Twitter, Instagramなど)で、具体的で詳細な内容の口コミは参考になりますが、漠然とした賞賛だけのものは注意が必要です - 業者マッチングサイト
ミツモア、ユアマイスター、くらしのマーケットなど、複数の業者から一括で見積もりを取得でき、料金やサービスを比較検討するのに役立ちます
オフライン・地域での探し方
- 地域の評判・紹介
近所の人や友人、地域のコミュニティで評判を聞いてみましょう - 既存の取引先
もし新築時に庭の工事を依頼した業者があれば、管理も依頼できるか確認してみましょう
特に、地域に長く根ざしている優良な業者が、必ずしもウェブでの情報発信に長けているとは限らないため、オンラインとオフラインを組み合わせた多角的な探し方が有効です。
また業者のウェブサイトは、その会社の姿勢を映す鏡とも言え、施工事例や料金体系が分かりやすく提示されているサイトは、一般的に信頼性が高い傾向にあり、逆に情報が古かったり、内容が曖昧だったりするウェブサイトの業者は、実際の業務においても少し注意が必要かもしれません。
業者選びで確認すべき重要ポイント
お願いしたいと思う業者が見つかったら、次は以下のポイントを確認しましょう。
業歴と施工実績
- 業歴
設立からの年数が長い会社は、地域での信頼が厚く、経験豊富な職人がいる可能性が高いと言えますが、新しい会社でも優良な業者は存在します - 施工実績(ウェブサイトの施工事例・年間顧客数)
特に戸建ての庭は一つとして同じ状況はなく、多様な状況に対応できる応用力が求められるので、戸建てでの実績が豊富かどうかは重要なポイントです
ウェブサイトの確認
サービス内容が具体的に書かれているか、料金の目安が示されているか、会社の所在地や設立年などの基本情報、そして施工事例の写真があれば、仕上がりの質やスタイルを判断する材料になります。
また有資格者の情報もウェブサイトに記載されていることが多いので、なければ電話などで直接問い合わせて確認するのも良いでしょう。
対応エリアの確認
自宅がサービスの対象エリア内かを確認し、地元の業者であれば、迅速な対応や出張費の削減が期待できます。

資格と許認可
- 国家資格など
専門知識や技術力を示す資格を持つスタッフがいればより安心です
例)「造園施工管理技士」「造園技能士」「樹木医」 など - 特殊作業の資格
高所作業や伐採には、チェーンソー、クレーン、ロープ高所作業などに関する資格や特別な訓練が必要な場合があるので、資格を持っているか確認しましょう
損害賠償保険への加入
万が一、作業中に物損事故や人身事故が起きた場合に備え、業者が損害賠償責任保険に加入しているかは必ず確認し、補償内容についても確認できるとより安心です。
作業保証とアフターサービス
- 保証内容の確認
作業後の仕上がりに満足できなかった場合や、後日問題が発生した場合の対応について、業者によっては一定期間内の手直しを保証している場合があります - 不満時の対応
万が一、仕上がりに納得いかない場合の対応プロセス(無償でのやり直し基準など)を事前に確認しておくと、トラブルを避けやすくなります
口コミと評判
- 情報収集
インターネット上の口コミサイト、Googleレビュー、マッチングサイトの評価 、SNSなどをチェックし、実際に利用した人の声を確認します - 内容の吟味
具体的な記述があるかを確認し、特にコミュニケーションの質、作業の丁寧さや後片付け、料金やスケジュールの正確性などに関する評価は重要ですが、極端に抽象的な良い評価ばかりの口コミは、信憑性に欠けることもあります
顧客対応
- 初期対応
問い合わせ(電話、メールなど)に対して、丁寧で迅速な対応をしてくれるかを確認し、返信が遅い、態度が悪いといった場合は、その後のやり取りもスムーズに進まない可能性があります - 説明の分かりやすさ
専門用語を多用せず、こちらの質問や要望に対して、分かりやすく丁寧に説明してくれるかどうか、納得いくまで説明を求めましょう - 姿勢
庭木1本だけの依頼など、小規模な作業でも快く引き受けてくれるか、こちらの要望に真摯に耳を傾けてくれる業者を選びましょう
契約内容の確認
- 書面での確認
特に大きな工事や高額な契約の場合は、作業範囲、金額、支払い条件、作業期間などを書面で明確に残しておくことが望ましいです - キャンセル規定
契約後のキャンセル条件(キャンセル料の有無など)を確認しておきましょう - 支払い条件
支払い時期(作業前、作業後、分割など)や支払い方法を確認します
業者を評価する際、特に資格と保険は、安全かつ確実に作業を遂行してもらうための最低限の条件で、特に難易度やリスクの高い作業では絶対に確認が必要です。
また、「経験豊富」という言葉だけでなく、どのような経験を持っているかが重要で、例えば、特殊な樹木の剪定経験、住宅地での作業経験、難易度の高い伐採経験など、自身の依頼内容に関連する実績があるかを確認することで、より的確な業者選びが可能になります。
見積もりと費用の内訳の理解
複数の候補業者を評価したら、次は見積もりを依頼し、費用について詳しく確認します。
相見積もりの重要性
2〜3社以上の業者から見積もり(相見積もり)を取ることで、依頼したい作業内容に対する適正な価格帯を把握でき、各社が提案する作業内容・料金体系・対応の違いなどが明確になるので、料金に含まれるサービス範囲を正確に理解し、総コストで比較検討することが賢明です。
多くの信頼できる業者は、現地調査を含めた無料見積もりを提供しており、特に複雑な作業や高木の場合は、正確な見積もりのために現地調査が不可欠なので、見積もり自体に費用を請求する業者は要注意です。
また、複数の見積もりを比較する際は、合計金額だけでなく、何が含まれているかを注意深く見比べることが極めて重要で、一見安価に見える見積もりでも、ゴミ処理費用が別途発生するなどして、結果的に総額が高くなるケースは少なくありません。
主な料金体系
剪定・伐採の料金体系は、主に以下の2つがあります。
- 単価制
木1本あたり、または生垣・植え込みの面積(mや㎡)あたりで料金が決まる方式で、木の高さや幹の太さ、種類(例:松など手間のかかる木)によって単価が変わることが一般的です - 日当制・時給制
作業に従事する職人の人数と作業時間(日または時間)に基づいて料金が決まる方式で、数日にわたる大規模な作業や作業範囲が変動しやすい場合などに用いられます
見積書の内容をチェック
見積書は単なる価格表ではなく、その業者の透明性や計画性を反映するもので「一式」のような曖昧な見積もりは、後々のトラブルや想定外の費用請求につながるリスクが高いので、金額だけでなく内容も確認しましょう。
- 詳細な内訳
作業項目ごとに費用が明記されているか - 記載項目
具体的にどの木をどのように作業するのか(剪定、伐採、抜根など)、単価または時間あたりの料金、重機使用料、ゴミ処理費用、出張費、諸経費(駐車場代など)などが含まれているかを確認します - 分かりやすさ
デジタルの見積書の方が記録として正確で安心です - 追加料金の確認
見積もり提示額が最終的な金額なのか、作業後に追加料金が発生する可能性はあるのかを、必ず事前に確認しましょう
費用を左右する要因
見積もり金額は、様々な要因によって変動します。
木の太さ
木が高く、幹が太いほど、また本数が多いほど費用は高くなりますが、本数が多い場合に単価が割引されることもあります。
作業内容・難易度
一般的に、剪定よりも伐採の方が高額、切り株を取り除く抜根は、さらに追加費用がかかり、作業も大変なため比較的高額になり、松の手入れなど、特殊な技術を要する剪定も高くなります。
狭い場所での作業、電線や建物の近く、傾斜地、特殊な技術(木登り、クレーン作業など)が必要な場合は、費用が高くなる傾向があります
ゴミ処理
発生する枝葉や幹の量、木のサイズ・本数・種類によって処分費用が変わるので、見積もりに含まれているか、別途請求かを確認し、費用を抑えるために自分で処分する方法もありますが、自治体によっては引き取ってもらえない場合もあるため要確認です。
実施場所(地域や出張距離による影響)
地域によって料金相場が異なる場合があり、さらに業者からの現場までの距離が遠い場合は、出張費が高くなることもあります。
主な作業の費用相場目安
作業内容 | 単位・基準 | 費用相場(円) | 備考 |
庭木の剪定 | 低木(高さ3m未満)/本 | 2,500~5,000 | 木の種類や状態で変動 |
中木(高さ3~5m)/本 | 5,000~10,000 | ||
高木(高さ5~7m)/本 | 10,000~25,000 | 7m以上は個別見積もり多 | |
庭木の伐採 | 低木(高さ3m未満)/本 | 3,000~10,000 | 難易度で大きく変動 |
中木(高さ3~5m)/本 | 8,000~20,000 | ||
高木(高さ5m以上)/本 | 15,000~ | 重機使用などで高額化 | |
抜根 | 幹周り15cm未満/本 | 3,000~ | 幹の太さ、深さで変動 |
幹周り30cm未満/本 | ~約30,000 | 重機が必要な場合あり | |
幹周り30~50cm/本 | 7,000~20,000 | ||
生垣の剪定・伐採 | 高さ2m未満/m | 2,000~5,500 | 幅や密度で変動 |
植込みの剪定・伐採 | 高さ1m未満/㎡ | 800~3,000 | 密度や種類で変動 |
ゴミ処理 | 軽トラック1台分 | 5,000~10,000 | 量や種類(幹、根など)で変動 |
日当制(職人1人) | 1日あたり | 15,000~30,000 | 地域や資格で変動 |
時給制(職人1人) | 1時間あたり | 2,000~3,000 | 短時間作業など |
実際の費用は、地域、木の状況、作業の難易度、業者の料金設定によって大きく異なるので必ず複数の業者から見積もりを取り、内容を確認してください。
まとめ
この記事では剪定・伐採業者の選び方についてご紹介しました。
- どんな作業を依頼したいか考え、依頼内容にあった資格や実績を持つ業者を選ぼう
- オンライン検索や地域情報を活用して業者を探し、ポイントを押さえて評価しよう
- 見積は必ず相見積もりをとって、内容と金額を比較しよう
このガイドが、あなたの剪定・伐採業者選びの一助となれば幸いです。