少し高い木の剪定や伐採を行う際に欠かせない脚立やはしごですが、安全に関わるだけにどれを選べば良いか迷ったりすることもあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、庭木の剪定や伐採を安全かつ効率的に行うために見るべきポイントとおすすめの三脚とはしごを厳選してご紹介します。
剪定・伐採用三脚とはしごの選び方
はしごより三脚がおすすめ
はしごは不安定になりやすく、踏み台は高さが調整できないため、両手を使うことが多い剪定作業には、より安定性に優れた三脚タイプがおすすめです。
脚立の中でも、四脚は平坦な地面では安定しますが、庭の地面はそうでないことが多く、三本の脚それぞれが独立して高さ調整できるタイプだと、段差のある場所や傾斜地でも水平な足場を確保でき、作業中の転倒リスクを大幅に軽減できます。
またステップの幅が広く、滑りにくい加工が施されているかどうかも、安全性を考慮する上で重要なポイントです。素材については、軽量で持ち運びやすいアルミ製が一般的です。
以下に剪定・伐採用三脚・はしごの選ぶポイントをまとめました。
- 作業する予定の高さにあっているか?
- 安定性はあるか?
- 持ち運びやすさ(重量・折り畳みの可否)はどうか?
- 安全基準(JIS規格やSGマーク、Aマーク)は満たしているか?
作業高に合わせた最適な高さの選び方
三脚の高さを選ぶ際には、単に最も高い枝に届けば良いというわけではなく、安全かつ快適に作業できる範囲を考慮することが重要です。
一つの目安として、木の高さから70cmを引いた長さがアルミ三脚の全長でよいという考え方があり、これは天板から2段下の踏み段が最も刈り込み作業をしやすい高さであるという経験則に基づいています。
より具体的には、実際に作業する高さを考慮し、例えば身長160cmの人が腕を伸ばして作業する状態を基準に、製品の「作業高さ」が示されている場合がありますが、重要なのは、三脚の全長がそのまま安全に立てる高さではないという点です。
安全規定では、一般的に180cmタイプ以下の三脚なら天板を含め上から3段目以下、210cmタイプ以上の三脚なら天板を含め上から4段目以下の踏み段に乗ることが推奨されており、実際に安全に立てる足場の高さは、三脚の全長よりもかなり低くなるのです。
また剪定作業は真上だけでなく、斜め上や横方向へのリーチも必要となるため、横方向へのリーチが多い場合は、やや高めの三脚を選び、三脚自体を対象物に近づけて安定した姿勢で作業できるようにしてもよいでしょう。
脚ロック機構と開き止め金具
調整可能な脚を持つ三脚では、伸縮部分を確実に固定するロック機構が不可欠であり、ピン式やレバー式など、操作が確実かつ作業中に誤って解除されにくい構造を選びましょう。
また三脚の脚が必要以上に開いたり、逆に閉じたりするのを防ぐ「開き止め金具」(チェーンやバータイプが多い)も重要な安全部品です。
これらのロック機構や開き止め金具は、単に付いていれば良いというものではなく、使用前には必ず正常に機能しているか、確実にロックされているかを確認する習慣も重要で、これらの部品の不具合や不確実な操作は三脚の倒壊に直結する危険があります。
安全基準(JIS規格・SGマーク・Aマーク)について
三脚の安全性を客観的に判断する基準として、以下の認証マークがあり、製品が特定の安全基準や品質基準を満たしていることを示しています。
- JISマーク (日本産業規格)
日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格。このマークが付いている製品は、国が定めた一定の品質基準を満たしていることを示します - SGマーク (製品安全協会)
一般財団法人製品安全協会が、安全な製品の目安として定めたマークで、SG基準に適合していると認証された製品に表示され、万が一製品の欠陥により人身事故が発生した場合には、賠償措置が実施される場合があります - Aマーク (軽金属製品協会はしご脚立部会)
一般社団法人軽金属製品協会はしご脚立部会が、その基準に適合していると認めた製品にのみ表示できるマークで、アルミニウム製のはしごや脚立に特化した基準であるため、剪定用三脚にとっては特に重要な指標と言えます
必ずしも全てのマークが付いていなければならないわけではありませんが、特にAマークはアルミニウム製脚立の専門的な基準といえるので、このマークの有無は重要な判断材料となるでしょう。
高品質なメーカーは、これらの基準を上回る独自の設計や品質管理を行っている場合もあり、安全マークはあくまでも一つの目安とし、総合的な品質や機能性も考慮して選ぶことが肝要です。
安全基準マーク早わかり表
マーク | 正式名称 | 発行団体/根拠 | 主な意味・保証内容 |
---|---|---|---|
JISマーク | 日本産業規格 (Japanese Industrial Standards) | 日本産業標準調査会 (国) | 製品が国の定めた一定の品質、性能、安全性に関する基準に適合していることを示す |
SGマーク | Safety Goods | 一般財団法人製品安全協会 | 製品が協会の定める安全性に関する基準に適合していることを示し、対人賠償責任保険が付帯 |
Aマーク | 軽金属製品協会 はしご脚立部会 | アルミニウム製のはしご・脚立が協会の定める安全性、品質に関する基準に適合していることを示す |
おすすめの剪定・伐採用三脚
こちらでは安定性と使いやすさに優れたおすすめの剪定・伐採用三脚をご紹介します。
ハラックス アルミ製 三脚脚立 アルステップ

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アルミ製の軽量さと、頑丈さを兼ね備えたハラックスのアルステップは、持ち運びの多い方や、頻繁に庭の手入れをする方におすすめです。
作業場所や庭木の高さに合わせて細かく高さを調整できるため、一台で様々なシーンに対応でき、三脚の開き止め部分もしっかりとした構造で作業中の不意な閉じ込みを防ぎ、オプションで後支柱を取り付けることで、さらに安定性を高めることも可能です。
口コミは?
不安定な立地での安定性を高く評価する口コミが目立ちました。
3. アルインコ アルミ製園芸三脚

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比較的リーズナブルな価格で購入できるアルインコのアルミ製園芸三脚は、軽量でありながら、安定感にも配慮した設計がされており、ステップ部分も広くて昇り降りがしやすいのが特長です。
コンパクトに折りたたんで収納できるため、保管場所にも困らず、初めて剪定用の三脚を購入する方や、年に数回程度庭の手入れをする方におすすめです。
口コミは?
高さも備えたしっかりとした作りながらコンパクトに収納できる点が好評のようです。
長谷川工業 アルミ三脚 グリーンステップ GSC

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長谷川工業のグリーンステップGSCは、軽量で持ち運びやすく、庭に馴染むデザインも魅力の一つで、ステップ幅も広く、安定感があり、安心して高所の剪定作業を行えます。
また、上枠が付いているため、作業中に体を預けることができ、より安定した状態で作業に取り組むことができます。
口コミは?
安定して使いやすく、軽量で女性でも持ち運べる点が好評のようです。
まとめ
今回は、庭木の剪定・伐採作業を安全かつ効率的に行うためにおすすめの三脚とはしごをご紹介しました。
- 剪定・伐採作業には、はしごより安全機構のついた三脚がおすすめ
- 作業する高さに応じた高さの商品を選ぶ
- 安全基準がついている商品だとより安心
ぜひ本記事を参考に、ご自身にぴったりの三脚とはしごを見つけて庭の手入れを楽しんでください。