吉野ウッドプロダクト 吉野百年杉 樽・桶素材販売・製造 奈良県吉野郡吉野町 銘木と名酒の町フォーラム

吉野ウッドプロダクトは、吉野の恵みを使った商品の企画・開発を行っています

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吉野ウッドプロダクト主催

「銘木と銘酒の町フォーラム2012」結果報告

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「銘木と銘酒の町フォーラム2012 -吉野の木と水が育んだ醸造文化-」

 日時:平成24年2月25日(土)午前10時〜午後5時
 会場:吉野中央公民館大ホール、吉野町上市地区
 参加者:約247名 (正式受付をした数のみ)

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     数内訳
   吉野町内参加者65名       吉野町以外の吉野郡内参加者 11名
   吉野郡内以外の県内参加者 65名       大阪府参加者  47名
   兵庫県参加者       15名       和歌山県参加者 1名
   京都府参加者  9名             三重県参加者  3名
   香川県参加者  4名             福井県参加者  1名
   佐賀県参加者  1名             東京都参加者  9名

    属性内訳
        県庁職員・郵便局職員・グラフィックデザイナー・町職員・学芸員
        建築工務店・建築士・設計士・醸造関係者・新聞社・商工会職員
        環境庁職員・国税局職員・税務署職員・行政ものづくり支援職員
        プロダクトデザイナー・木材製材関係者・南都銀行行員・高校教員
        森林組合職員・大学建築学科学生・大学研究員他

 1.「パネルディスカッション」

 今年度、市場調査において訪れた事業所の中からパネラーを依頼し、今年度の事業の成果を多くの方に発信した。

  パネラー
足立達明氏(足立醸造椛纒\・テーマ「木桶仕込み醤油はスローフード」)
 兵庫県多可町の足立醸造は、木桶仕込みで国産有機醤油の蔵元。FRPやステンレ 
 スの桶より木桶の方が個性のある味が出る。その為現在高さ4Mもの吉野杉の新桶を製造中である。スイスにも木桶仕込みの醤油を輸出するなど、日本のみならず、木桶仕込み醤油を世界に発信する。

加藤孝明氏(白扇酒蔵椛纒\・木桶仕込み保存会会長 テーマ「日本酒のテロワール)
 岐阜県川辺町にある白扇酒造は、清酒はもとより「岐阜のびりんやさん」としても有名。小布施のセーラさんからバトンを受けた、2代目桶仕込み保存会会長。
  木桶仕込みのお酒以外に、「吉野杉の杉樽焼酎」も作っておられる。日本酒以外木や日本文化に対するテロワールも炸裂した。

西川晴康氏(日本木槽木管且汳キ テーマ「建築材より付加価値のある使い道)
 帝国ホテルや羽田ターミナル・ビックバードにある巨大水槽等を作っている企業。
 平成13年からは地域材を使った木槽の提案を行い、地域の誇りとカーボンリスクの観点から多くの自治体で、またCSRの観点から多くの企業さんからの需要が増えている。ニューヨーク摩天楼には1万個の木槽があるという。本来木と共生してきたはずの日本人が、今では一番木のある暮らしと遠いのかもしれない。

池田 淳氏(吉野歴史資料館長・学芸員 テーマ「吉野が樽丸産地となった背景)
 吉野川の流れる地形は独特で、最初は急峻な谷を湾曲し蛇行しながら流れるが、妹背山婦女庭金の舞台妹山付近では、中央構造線沿いにほぼ真っ直ぐに西に流れる。この地形を利用して筏を利用した水運輸送が発達した。又室町時代の「三十三番職人歌合わせ」の中に、吉野の木材は上質の材だから高く売れるという歌があり、その当時から木材を加工する場所であったことも紹介した。

中井章太氏(吉野ウッドプロダクト・木のある暮らしを物語る協議会リーダー)
 元々吉野材は建築材としてではなく、お酒を仕込む桶や運ぶ樽の材料として発達してきたもので、昨年は60年ぶりで、吉野の木桶を復活させた。今年はパネラーさん達の会社以外にも多くの関わりをもたせていただいた。又「吉野やままち」「すぎだら倶楽部」のように、都会の方々ともパイプを構築した1年であった。

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 2.「まちあるき」

 本事業の目的である建築用材以外の検討、性能評価の実施の観点から、地域内にある他の酒蔵メーカー2社とも連携、「銘酒の町」をキーワードとした「まちあるき」を実施。
特に地元住民協力の元、古い町屋を改装した住宅の開放や、130年前の米蔵を改装した場所には樽をイスにした空間の提案。又江戸時代の建物を利用して、地元出身の灯り作家に吉野材を利用した灯り展も開催。ここにも樽イスを並べ、樽の家具利用の提案を行った。

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3.「暮らしの中のウッドプロダクト展」

 フォーラム会場では、地元関連企業(11社)による、吉野材を使った新たな商品(クラフト商品・木製玩具・テーブル小物・木製照明器具など)の展示会を開催し、商品のマーケティングの場とした。この会場で展示された「吉野杉を使ったiPhone4カバー」は、その3日後に日経新聞(別紙参照)に掲載され、大きな反響を得た。又吉野の割箸とプラスチック器具を組み合わせた「箸トング」も評価を得た。

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4.「フードコート吉野」

  会場周辺には飲食店がないので、参加者の利便性確保の為に吉野の食材を使った「フードコート」を開設。
同時に食と絡む新たな木製品のプレゼンの場ともした。まずは「吉野杉で作った雨水槽」をジャパンホームショーで出展した際、意見の多かった樽サーバーにして、実際吉野の地酒で実験。
綺麗な吉野材樽サーバーは、好評で多くの左党が列をした。又吉野材で作った販売台(屋台)も概ね好評であった。

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5.「木の町・吉野 町が一つの製材工場」ツアー

 高級建用材の吉野材が製材される工場団地・貯木。東西2kmが一つの工場となっている貯木をフォーラム会場と近鉄電車の駅を結ぶ「産業ツアー」を実施。
吉野材のショールーム「吉野材センター」の見学や、吉野材の住まいモデル住宅「吉野サロン」を見て戴き、建築材としての吉野材の素晴らしさを参加者にみて貰った。

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今回は雨にも拘わらず、多くの人が参加戴き有難うございました。今後も「産業ツアー」や「森林セラピー」など、吉野材の新たな魅力あるコンテンツを発信し続けますので吉野に足をお運びください。

                            吉野ウッドプロダクト






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吉野町中央公民館マップ

2012フォーラム
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